2021.03.30
「中国によるウイグル・ジェノサイドの実態共有会」開催のお知らせ
・テーマ:ウイグルに対するジェノサイドの実態共有とディスカッション
・日時:2021年4月17日(土)18:00- 20:00
・場所:LARKにて開催
・参加費:無料(会員のみ)
今回は国際的な懸念が高まっている中国政府のウイグル民族に対する弾圧・ジェノサイドについて、これまで判明していることについての情報共有を行い、参加メンバーのディスカッションを実施します。
特に習近平が総書記の就任した2013年以後、中国でのウイグル弾圧が著しく悪化、2017年以降は「ジェノサイド」と位置付けられる水準にまでエスカレートしています。
特に2021年になってからは国際的な懸念、非難の声が高まっていますが、この問題はまだ多くの人に十分に認知されていないことから、情報の共有と意見交換の場を設定します。
現在、中国の新彊ウイグル自治区では、300万人ともいわれるウイグル人が180か所を超える教育センターという名目の強制収容所に捕われており、新彊ウイグル自治区の街中では無数の監視カメラやAIの活用、スマホの監視、市内各地の検問などを通じて住人の監視体制が敷かれ、強制堕胎、イスラム文化の否定と漢族の風習の強制、知識人の弾圧、子供を親から引き離して洗脳する等、ウイグル人を民族して抹殺することを目的としたジェノサイドが行われています。
ウイグルで行われている弾圧は、国連で採択された下記のジェノサイド条約の定義に照らして、比喩ではなく「ジェノサイド」にあたるものです。
「集団の構成員を殺すこと」
「集団の構成員に重大な肉体的または精神的な危害を加えること」
「全部または一部の身体的破壊をもたらすよう企てられた生活条件を故意に集団に課すこと」
「集団内の出生を妨げることを意図する措置を課すこと」
「集団の子供を他の集団に強制的に移すこと」
21世紀の中国でこのような大規模ジェノサイドが実施されているとは信じがたいという先入観から、これまでウイグルのジェノサイドは半ば見逃されてきましたが、この数年間で衛星写真や現地取材により、多数の大規模な強制収容所が急ピッチで建設されていること、亡命者や海外の家族から生々しい証言が着々と積み上げられたことなどにより実態が認知されるようになり、2021年には欧米各国が相次いで中国の弾圧責任者に経済制裁を科すに至りました。
中国政府がジェノサイドを容易に停止することは期待できませんが、世界各国で実態が認識され、中国政府を非難する論調が高まれば、各国の政府も対応策を打ち出しやすくなります。
ウイグルの情報に関心を持っていただければと思います。
講師:内藤明宏 (ARCJメンバー)
参加者は下記レポート、余裕があれば下記の書籍も事前にご一読ください。
『中国のウイグル人への弾圧状況についてレポート(第二版)』 日本ウイグル協会 2019年
https://uyghur-j.org/20180908/uyghur_japan_report_20190929.pdf
『ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在』 PHP新書 福島香織 2019年
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